絵描きは美術館に行くべきという話
絵はしばしば食べ物に例えられます。
どんなに良い絵でも口に合う合わないがあるので「上手いんだけどあんま好きじゃないな」といった絵は絵を描く人なら誰しも1枚は見たことあるんじゃないかと思います。
ところでイラストレーターは3日に1枚は最低でも描けないとメシが食えないと言われています。
つまり毎月10枚は描かないと生きていけないという計算になります。
そういったペースで制作された絵が現代では最も目にする絵になっているんじゃないでしょうか?
食べ物で言えば、このペースで生産されている絵はファストフード的な側面も少しあるのではないかなと思います。
ス〇ローとまではいかなくても皿によって値段の違う回転寿司くらいのお手軽感はあるんじゃないかと思います。
寿司職人を目指すのであれば、ス〇ローだけじゃなくてちゃんと高級店でも食べて寿司の最高峰を知る努力をすると思います。
個人的にそれは絵でも同じことが言えると考えています。
じゃあ、絵の最高級のものはどこにあるのか?というとやっぱり名のある絵画がある美術館です。
普段目にしているイラストが皿によって値段の違う回転寿司なら、美術的な価値のある絵画は高級店でしょうか。
僕は地方出身ということもあり、美術館に行って名画が見えたのは大学生になってからでした。それまでは画集だったり、インターネットだったりで少し見たことがある程度だったのですが、やっぱり美術館にある本物の名画は情報量が段違いで、初めて見たフェルメールは本当に感動したことを覚えています。
大学時代に過去の巨匠たちの絵を参考に自分でも作品を制作するような課題をずっとしていたのですが、現在でもそれはすごく役になったなと感じています。
何より美術館に行く習慣がついたし。
もちろん見に行ったところで、全てが最高に上手い!と感動することはないです。
前述の通り絵には口に合う合わないという概念があります。
そしてすぐに名画を参考にして絵が劇的に良くなるということもないです。
レベルが違い過ぎて参考に出来る箇所もほとんどないと思います。
けど、最高の回転寿司店を目指すのであれば、ス〇ローやか〇ぱ寿司だけを研究するんじゃなくて、銀座の高級店にも行ってみるんじゃね?ということを言いたいのです。
結論:美術館は良いぞ